私的)太陽フィルター劣化遅延策
※以下は、いわゆる「オタ記事」です。>興味無い方はスルーでお願いします※
太陽観察用Hα望遠鏡には、強烈な光量(及び熱線)から太陽観察に必要なHα波長域だけ遠し、他の波長域はブロックするためのフィルターが内蔵されている。
↓太陽Hα観察用望遠鏡(LUNT60THa)A↓
接眼部の天頂ミラー対物レンズ側に主に赤外域≒熱線をブロックするブルーフィルターが嵌められ、ミラーそのものも(鏡筒長を短くするだけでなく)特定波長域以外の波長は反射せず裏へ逃がす=通す働きをしている。そして、このミラーより接眼側には何層にも重ねられたブロックフィルター群があり、さらに不要な波長域をカットし、最終的にHα波長域の光だけが観察者の目やカメラ撮像子へ届くようになっている。
↓太陽Hα観察用望遠鏡(LUNT60THa)B↓
ブルーフィルターは赤外域光≒熱線をブロックする重要な役割のため劣化しやすい。その理由は(虫眼鏡で日光を集めると紙が燃えだすように)焦点面に近いほど赤外光≒熱線の影響を受けるためだ。だからこそ焦点面に近い他のフィルターを守るためにも対物側から来る強烈な光から先ずは熱線≒赤外域光をブロックし、その後方、接眼側(=焦点位置により近い)多層フィルターへの悪影響を避ける必要がある。
↓LUNT鏡筒接眼部(右下:天頂ミラー/その上:カメラ側/その左:対物側)↓
下画像のように、接眼側に敢えてTリングを加え焦点面からなるべくブロックフィルター群を離すようにした。従来だと1年程経過する(梅雨期1回越す)と、劣化したブルーフィルターの濁りを綺麗にする必要があった。それが、今季は目に見えるような濁りは認められなかった。従来の焦点面より離した長さは約1cmながら効果はあったようだ。諸兄は8cm超の大口径を使用され=集光熱量は(拙6cmより)はるかに大きいと思われ、このテがそのまま通じるとは言い難いだろうが、拙口径6cmLUNT鏡では効果が認められたと言える。なお、この場合ドローチューブ繰出し量を最短にしてもブルーフィルターやドロチューブ先端径によるケラレは無いようである。↓(説明文入り)↓














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