2022年をふりかえる6月
2022年を振り返る6月
-----【6/18】電視観望@黒部 -----
6/21午前中は多少日差しあったものの終始雲越しで影のコントラスト無く太陽観察は断念。>6/18晩、黒部市吉田科学館で行われた定例観察会から。前半は雲多く野外観察できなかったが、後半、雲が切れ出し望遠鏡を準備して来て良かった。>今回、初めて533MCpを電視観望用として使ってみた。
↓りょうけん座の子持ち星雲M51↓
fl=500mm〜1000mm前後に533MCpを用いると名だたるメシエ天体が丁度程よい大きさになり重宝する。遊星用高感度CMOSカメラだともっと小さな、というかfl=300mmの小口径or望遠レンズ等で手軽に電視観望できそうだ。
【データ】2022年6月18日21時58分〜(20秒40枚)/ASI533MCp(-10℃,Gain480,Shutter20sec.FITS)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀ステラショット制御放置追尾@黒部市吉田科学館
↓こと座の環状星雲M571↓
↓同、等倍像↓
このように小さな惑星状星雲は(fl=1000mm程度なら)それこそ惑星用CMOSカメラが適する。ただ、写野が狭い分、自動導入や導入補正の成功率は落ちる気がする。なるべく近くの天体を導入し、そこを起点に自動導入すれば問題はない。
【データ】2022年6月18日21時45分〜(15秒17枚)/ASI533MCp(−10℃,Gain480,Shutter15sec,FITs)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀放置追尾@黒部市吉田科学館前
↓C/2017K2 PanSTARRS彗星↓
↓同、彗星付近トリミング↓
同彗星は徐々に増光しているようだが、目視観察するには口径とNakedEye(瞳孔を開いた目)=「経験と慣れ」が必要。暗い空の下で明るい彗星ならさほど問題はない。ただ、観望会では個人差が生じて一人一人が観察・納得するのに時間がかかる。こういう時、電視観望だと、生(なま)ではなくモニター画面越しとはいえ、誰の目にも比較的簡単に確認&納得できる。複数人で同時観察できるので、コロナ禍対策としても有効な手段。代わる代わる接眼鏡に目を近づけ(中には接眼レンズに目を当てて見る人も居る)ずに済むから。生の天体像で無い事だけが短所。
【データ】2022年6月18日21時39分〜(15秒14枚)/ASI533MCp(-10℃,Gain480,Shutter15sec.FITS)/BKP200,F4反射+コマコレ(fl=800mm)/EQ6p赤道儀ステラショット制御放置追尾@黒部市吉田科学館
↓ステラショット画面(撮影モード)↓
実際の電視観望では「撮影モード」ではなく「ライブビューモード」で行った。特に球状星団などは中心部の分離した星々がリアルに瞬いて見え、電視観望には最適だと思う。光害地でも星団の方は(星雲のように輝度の無い淡い部分を観るわけでないので)星雲よりも輝度が高い分観察し易い。
一般にはライブビューしながら同時撮影できるSharpCaptureを利用する人が多い。自分はステラショットの自動導入&導入補正で天体導入し、そのままライブビューモードへ移行するまでを一連の流れとしてお客さんに見せるようにしている。
-----【6/12】C/2017K2ほか -----
6/14北陸地方も梅雨入り宣言が出された。(ほぼ平年並み)朝から曇り空で昼過ぎから小雨がパラつく空模様となった。と、いうことで6月12日晩に撮影したC/2017K2(PanSTARRS彗星)↓画面上が北方向
南空に満月前の月齢13.1の月が煌々と空を明るくしていたが撮影を強行=画面全体が青白っぽくなってしまった。ダストテイル(彗星軌道付近の塵の尾)が北西?北方向?に出ているらしいがこの画像では判別不能。(-_-;)/核近傍のボヤっとした光芒は確認できる。
【データ】2022年6月12日23時42分〜(15秒42枚)/ASI535MCCp(-15℃,Gain480,Shutter15sec.FIT)/C11+0.75RC(fl=2100mm)/NJP赤道儀ステラショット制御&自動ガイド@自宅星見台HANA
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